30年前の海外研修の折、ロサンゼルスに滞在中、ユニバーサルスタジオ(USH)に遊びに行きました。当時はまだ、大阪のUSJ はなく、個人的にはディズニーランドのイメージでしたが、実際行ってみると、ファンタジーだけでは括れない、かなりリアルな大人向けの娯楽の世界でした。ハリウッド映画の本拠地ですので、歴史と伝統に裏付けされた本物の映画のセットをベースに、多くのアトラクションが用意されていて、広い園内の至るところで、ショータイムが組まれていました。アクションシーンなどでは、観客の目の前で拳銃(空砲?)をぶっぱなしたり、自動車やヘリコプターを爆発させるのです。俳優はスタントマンのような人物なのか、アクロバティックな身のこなし。なかなかお目にかかれるものではないレベルです。
1つ忘れられない体験があるので書きます。スタジオツアーと言って、窓ガラスのないバス(トラム)に乗って園内を回るツアーなのですが、これが圧巻。大人気でした。
まず、橋を渡る、と言われます。その橋を見ると、朽ち果てていて今にも崩れ落ちそうです。バスが通っていくと何度もガタン、ガクガクと恐ろしい振動が伝わってきますが、実際には強固な鉄橋。人為的振動のなせる業なのでしょう。錯覚を利用したトリックですね。
次に、スペインかメキシコあたりの田舎町のセットに到着。嵐が来ますのでご注意下さい、とアナウンスがあります。当時天気は良かったですし屋外ですので、意味が分かりません。ところが辺りが徐々に暗くなってきました。風がだんだん強くなります。雨が降り始め、やがて豪雨に。濁流がバスを取り囲みます。物凄い水しぶき!周りの家や木々が崩れ落ちていきます。もう勘弁してくれ、と思った頃、徐々に雨足が弱くなり、やがて嵐は去って、天気が回復しました。バスが動き出すと同時に、崩壊した家や木が、自動的に元に戻っていきました。すごい仕掛けです。
今度は大きな池のたもとに到着。行く手を阻まれました。しかしバスはゆっくり進んでゆきます。このバスは水陸両用だったのか?記憶が定かではありませんが、目線には水面があり、旧約聖書に出てくる出エジプト記さながらです。ジョーズの音楽とともに、サメが飛びかかってきました。
トラムがトンネルに入ると、今度は、地下鉄駅構内での大災害を体験する事となります。今にも爆発しそうなタンクローリーが迫り、感電しそうな電気がショートする音。洪水で大量の水が流れ込んできます。サイレンが鳴り響き、五感すべてで恐怖を感じる空間でした。
歴代の名作映画のアナウンスとともに、トラムがその撮影場所をめぐります。映画ファンならお腹一杯になる事でしょう。一番記憶に残っているのは、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」の雷が落ちる、あの時計台でしたね。映画で見たものが、実際に目の前にある事実に深く感動しました。
30年間記憶に残っているのですから。
良いGWを!
コメント